種から育てるピーマンの栽培【2021年】

家庭菜園・畑作りの雑記
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3月初め。我が家の家庭菜園が始まりました。

6月頃の定植を目指して、ピーマンの種をまいて室内で育苗しました。ピーマンは発芽まで結構時間がかかりますが、茎が固くしっかりとしている植物なので種からでも比較的簡単に育てることができます。成長速度がゆっくりしているため、徒長苗になりにくいです。

その成長過程の記録です。

3月3日 播種

この日は大玉トマトも一緒に播種しています。ピーマンは6cmポリポット4個に播種しました。

ピーマン播種した後のポリポット
室内で播種。湿気りすぎに注意。

 種は、前年度使用して余ったものを使っています。種が古くなるにつれ発芽率が低くなるので多めに播種しています。

 小型の実が成り、早生でたくさん採れる品種です。お馴染みの形の種。

北海道では外で栽培できる期間が非常に短いので、早く成長する品種がおすすめです。8月から9月中頃まで収穫できます。

ピーマンの種
ピーマンの種

 ピーマンと似ているトウガラシが嫌光性種子なので、土はしっかり被せました。実際のところピーマンが嫌光性種子かどうかは、文献が見つからなかったので不明です。

 ピーマンの発芽適温は20℃~30℃。温度条件が合っていれば発芽しますが、20℃ギリギリだと発芽するまでに日数がかかります。

 ピーマンは、発芽までの日数のばらつきがかなり大きいように感じます。室温22℃では発芽が遅く、日光に当てて25℃以上になった日に急に発芽が増えたように感じました。温度は高めに25℃ぐらいにした方が良いかもしれません。といっても、他の植物の育苗との兼ね合いもあるので、妥協した温度で調節しています。

 ピーマンを播種したときに、同時に播種したトマトに関してはこちら。

3月15日 発芽確認

 播種して12日後、ようやく芽が出てきているのを確認できました。

しかし芽が出ているのはポリポット2個だけでした。残りの2個はまだ確認できず。

ピーマンの発芽確認
白い茎が見えてきました。

3月19日 日当たりの良い窓側へ移動

 発芽が確認できたポリポット2個を、プラコップに入れて窓側へ移動させました。

発芽したばかりピーマン
発芽したばかりのピーマン

3月21日 双葉がしっかり開く

 窓側へ移動して2日後。双葉がしっかり開きました。

ゆっくりですが成長しているのが確認できて、ひとまず安心です。

日向へ移動したピーマンの苗
日光を浴びて双葉の青さが増す

3月22日 残りのポリポットも発芽確認

 発芽していなかった方のポリポットも、ようやく発芽が確認できました。播種してから19日経過しています。カビてしまったのかと思っていました。もしかしたら温度22℃は、少し低めだったのかもしれません。低温すぎると発芽が遅れてしまいますので。

上手く発芽の条件が合わなかった場合、発芽せずに終わってしまうこともよくあります。

先に発芽した方の2個から、かなり遅れて発芽しているのでこのまま成長させるかどうか迷いました。まだ判断するのに少し早い気もしたので、この2個もしばらくこのまま育ててみます。

1週間遅れて発芽したピーマン
1週間遅れて発芽したピーマン

3月23日 間引き

 先に発芽して育っている芽ですが、間引きしました。芽の密集は徒長を促してしまうので、早め早めに対策です。

間引きした日の夜に新たに発芽したものも出てきて、生えてきたら引き抜いてを繰り返しています。元気に生えてきたので少しもったいない気もしますが、心を鬼にして間引きしました。

間引き後のピーマン
間引き後のピーマン

3月25日 本葉が出てくる

 本葉が出てきました。ピーマンの成長はゆっくりなので、あまり徒長もせず順調に育っています。

(夜なので双葉が閉じています。)

葉が閉じたピーマン
夜になれば葉が閉じます。

3月28日 本葉が開く

 3月までにここまで成長しました。6月の植え付けまで、大切に室内で育てていきます。

4月12日

 本葉が増えて、だいぶピーマンの苗らしくなりました。

室内で育つピーマンの苗
室内で育つピーマンの苗

 後から遅れて芽が出てきた苗もあります。同じ環境条件で植えているのですが、発芽に2~3週間程の差が出てくることもあるようです。

遅れて発芽したピーマンの芽
遅れて発芽したピーマンの芽

 先に発芽した苗の成長が良いので、残念ながら遅く発芽した苗は畑への定植に使いません。少しもったいないですけれども…。

5月3日

 室内で日光を浴びて、青々と育っているピーマンです。成長速度が遅いので、急激な肥料不足になることなく小さなポッドのまま育ちました。お店で売っているピーマンの苗も、大体このぐらいのサイズですね。

定植直前のピーマンの苗
定植直前のピーマンの苗

5月8日 畑へ定植

 曇りの日に、トマトと一緒に畑へ植え付けを行いました。ポッドだと肥料が足りなくなってきたところです。

ピーマンの基肥は1㎡あたり、窒素(N)10gリン酸(P)20gカリウム(K)10gで撒きます。

化成肥料(8-8-8)だと、1㎡あたり130g施します。これに過リン酸石灰を50g/㎡を足すのですが、過リン酸石灰を用意し忘れたので化成肥料だけ撒いています。今回は既にようりんでpH補正をしているので大丈夫かと思います。

定植したピーマンの苗
定植したピーマンの苗

6月8日 肥料不足になる

 5月後半から6月初めまで雨や曇りの日が続き、日照不足の影響が出ています。蝦夷梅雨というものでしょうか。半月のうち2日しか晴れの日がなく、気温も低くて暖房を使う日もありピーマンには過酷な環境が続きました。おまけに風速24m/sの暴風の日もあって、苗が倒れないか心配でした。

 風には耐えましたが、ピーマンの苗は日照不足と肥料不足の症状が出てきたようです。どうも畝の端っこは肥料の混ぜ込みが甘くなりがちなようで。

肥料不足になったピーマン
肥料不足になったピーマン

ピーマンが肥料不足の時は

 全体的に黄緑になる

 株が比較的小さい

 葉が上向きに巻いてくる

 花が実にならず、すぐに落ちる

といった症状が現れてきます。

 何となく定植した時よりも全体的に黄緑で元気ない様子になるので、結構簡単に肥料不足を判断できるかなと思います。日光不足でも元気が無くなるので、これまでの天候の経過も気にしつつです。

それで肥料不足が分かった時ですが、焦ってしまって大量に肥料を撒いてしまう人が多いようです。水切れして急いで水を撒いたときのように、すぐ目に見えて改善するわけではないので加減が難しいところ!

大量の肥料を投入してしまう失敗を防ぐためにも、肥料切れの症状を見つけたらまずは気持ちを落ち着かせました。焦らないこと大事!

 今回は速効性のある液肥と化成肥料(8-8-8)を少し足すような感覚で、追肥して様子をみます。株間にザクっとスコップをマルチの上から刺して化成肥料を足しました。あとは日光がしっかり当たれば元気になるかなと思います。

6月11日 一番花開花

 ようやく一番花が咲きました。肥料の効果もあって新芽は元気な様子です。

 ピーマンの一番花は綺麗な実にならないことが多いので取ってしまうのが一般的ですが、そんなに収穫量を気にしていない私としては取るも取らないもどちらでも良いのではないかなと思っています。

 最初の花が実になっていく成長を見るのは楽しいものです。(私はいつもしばらく放置して、ある程度観察してから取っちゃいます)

ピーマンの花
ピーマンの花

追肥後は数日晴れが続いたので、肥料不足だった葉がだんだん青々と戻ってきました。

肥料不足が解消されたピーマン
肥料不足が解消されたピーマン

7月15日 収穫

実が収穫できる大きさになりました。

収穫前のピーマン

元々早生で小ぶりな品種なので、このぐらいで収穫してOKです。

着果が進むピーマン

途中で他の場所で植えていた接ぎ木苗のピーマンにアブラムシがついてしまい、防除剤のロハピを使って退治することもありました。その後アブラムシ被害は広がらずに済み、既に付いていたアブラムシも上手く退治できました。

アブラムシがついたピーマン

2021年のピーマン栽培の感想

 今年は5月の長雨日照不足からの7月・8月の干ばつ猛暑続きの天気でした。9月中も朝夕は15℃前後と涼しくなるものの日中は25℃くらいの暖かい日が続き、ピーマンは長い期間収穫できました。

 ピーマンにとっては高温晴天の環境はとても良かったようで、肉厚(かため)なピーマンがたくさん収穫できました。スーパーでも良質なピーマンが安く大量に売られている状態です。

さすがに10月になると緯度の関係(札幌だと北緯43度)で、地上に到達する日光がかなり弱くなり、日照時間も全国で比較してかなり短くなってしまうので、これ以上は気温が高くても成長は厳しいかなと思います。

高温干ばつ時に収穫したナスとピーマン

9月末に収穫したピーマン。この頃になると実は小さく柔らかめ。

以上今年のピーマン栽培でした。稀な気象条件の中で多くの野菜が枯れる中、とても良く育ったピーマンは干ばつ高温に強いことが分かりました。

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